ニキビ治療
ニキビ治療はそのニキビの状態により多種多様です。
スキンケアの変更だけで良くなる方も、保険診療のみで改善される方も、色々な治療を組み合わせてもなかなか治らない方もいらっしゃいます。
当院ではスキンケアといった治療でない部分、保険診療から自費診療まで幅広く治療のご提供をしております。
なかなか改善が得られない方や保険診療だけでも始めてみたいという方、まずはお気軽にご相談ください。
ニキビとは
大人になるまでに90%以上の人が経験すると言われてるとても身近な病気です。
年齢を重ねると「大人ニキビ」「吹き出物」とも言われます。
顔にできるため、見た目にも影響を及ぼすため、悩んでいる方は多いのではないでしょうか。また、慢性的な炎症を引き起こすため、治療を行っても治らないなど、様々なお悩みがあると思います。
ニキビの原因
ニキビは「皮脂腺からの皮脂の増加(皮脂分泌亢進)」「毛穴のつまり(角化異常)」「細菌の増加(C.acnesなど)」によります。治療はこれらを治していくことになります。
1、皮脂分泌亢進
皮脂分泌は色々な原因が関わっています。
・ホルモンバランス・男性ホルモン(アンドロゲン)・食事・生活リズム・スキンケア
特にホルモンバランスとスキンケアはニキビの増悪に関わります。
ホルモンバランスを整えたり、男性ホルモンをへらすことは難しいですが、スキンケアを直すことは簡単にできますので、間違ったスキンケアを行わないようにすることはとても大切です。
ニキビの患者様では、クレンジング、洗顔料、化粧水、乳液、美容液、クリーム、自宅での機器を使った処置、日焼け止めなど間違って続けているところもございますので、一度見直すことが大切です。
2、毛穴のつまり
毛穴のつまりは紫外線による日焼けや間違ったスキンケア、ご使用しているメイク、お化粧品などにより悪化することがございます。また、体質でもつまりやすさがあると言われております。ニキビ治療でつまりを直す治療
3、細菌の増加(C.acnesなど)
[C.acnesに関して]
グラム陽性通性嫌気性桿菌。表皮ブドウ球菌と同様に皮膚常在菌の一つです。主な代謝産物はプオピオン酸やポルフィリン。この代謝産物により肌のpHを弱酸性に保ち、他の最近から皮膚を守っています。
ただ、嫌気性菌であるため、皮脂の溜まった毛穴の中で異常に増殖し、アクネ菌の産生するリパーゼにより脂肪酸が増え、炎症を引き起こします。
最近の分類によりPropionibacterium acnesからCutibacterium acnesに分類の変更がなされました。
ニキビの症状
Stage 1:毛穴が詰まっている白ニキビ・黒ニキビ・面ぽう
毛穴が角質に塞がれて、白くぽこっと盛り上がる白ニキビや、詰まった皮脂が空気にふれて、酸化することで黒くなる黒ニキビです。共に皮脂が多くて毛穴が詰まっている状態です。
Stage 2:痛みや赤みのある炎症ニキビ、赤ニキビ
白ニキビや黒ニキビに細菌の増殖が重なると炎症性のニキビになります。
Stage 3:炎症が悪化し、頭が白く膿がある、化膿ニキビ、嚢胞性炎症性ニキビ
毛穴に膿が溜まっている状態です。
Stage 4重症・難治性ニキビ・膿皮症
炎症を繰り返すことにより毛穴の形態が破壊されている状態です。部分的に瘢痕やケロイド様になっている場合もございます。
治療法
治療は脂腺からのあぶらの増加の抑制、毛穴のつまりの改善、C.acnes等の細菌数のコントロールが必要になっていきます。ですので、1種の治療のみで改善していく、肌状態をよくしていくのは難しいことが多いです。
1:ニキビのスキンケア
世の中には色々な情報に溢れていて、判断しにくいですが、これだったら絶対効くといったような特効薬はございません。特にスキンケアは選択肢も多いですので、ニキビ用スキンケアは数あまたあります。
スキンケアはメイク落とし、クレンジング、洗顔料、ブースター化粧水、導入液、ふき取り化粧水、化粧水、乳液、美容液、マッサージクリーム、パック、デイクリーム、ナイトクリームなど多種多様のものがあります。これらの中でどのように使っていった方が良いか、または、ニキビには使用しない方が良いものなどあります。
ニキビ治療では毎日のスキンケアは特に大切です。
肌質に合わせてもっとさっぱりにしないといけない方、ある程度保湿をしなければいけない方などその方に合わせて選んでいかなくてはなりません、
一般的な薬を使用しなくても、ニキビでき始めの小学校高学年から、30代のニキビの方でもスキンケアをまず直すことから治療を始める方もいっらしゃるくらい大切ですので、なかなかクリニックに受診できない方でも一度スキンケアを見直していただければと思います。
2:ニキビの塗り薬、ニキビの概要療法
外用には毛穴のつまりを改善する外用薬、抗菌薬含有の外用薬、ニキビ跡を改善する外用薬など大まかに3種の外用薬があります。
【保険適用のニキビ外用薬】
ダラシンTゲル(ジェネリック:クリンダマイシンゲル) 2002年保険収載
アクアチムクリーム(ジェネリック:ナジフロクリーム) 1993年保険収載
ゼビアックスローション 2015年保険収載
ニゾラールクリーム(ジェネリック:ケトコナゾール)1993年保険収載
ディフェリン(ジェネリック:アダパレンゲル) 2008年保険収載
ベピオ(過酸化ベンゾイル:Benzoyle peroxide,BPO)2015年保険収載
デュアック(過酸化ベンゾイル+クリンダマイシン) 2015年保険収載
エピデュオ (過酸化ベンゾイル+アダパレン)2016年保険収載
【保険適用外のニキビ外用薬】
トレチノインクリーム
ハイドロキノン等美白材
3:ニキビの飲み薬、ニキビの内服薬
脂腺からの皮脂のコントロールや抗菌薬、炎症を抑える漢方などがあります。
【保険適用のニキビ内服薬】
ミノマイシン(ジェネリック:ミノサイクリン) 1981年保険収載
ルリッド(ジェネリック:ロキシスロマイシン) 1991年保険収載
ファロム 1997年保険収載
ビブラマイシン 2007年保険収載
チョコラA 1951年保険収載
フラビタン 1966年保険収載
ピドキサール 1963年保険収載
ユベラ 19551年保険収載
十味敗毒湯(ツムラ6) 1986年保険収載
荊芥連翹湯(ツムラ58) 1986年保険収載
清上防風湯(ツムラ50) 1986年保険収載
【保険適用外のニキビ内服薬】
▼難治性ニキビ治療薬(トレチノイン製剤)
イソトレイチノインはビタミンA誘導体を含む内服薬で、皮膚を作る皮脂腺を縮小させ、角化を抑制させる事によってにきびを改善させます。自費診療も併用したいといった重症にきびの患者様に治療を使用します。日本国内では現在未承認のため、自費診療での処方をなります。
一般的な内服期間は15〜20週間です。これを1クールとし、1クール終了後に70%以上の改善がなければ、8週間以上休薬してから2クール目を開始します。イソトロインは内服を終了後も効果が持続しますので、休薬中ににきびが悪化する可能性は低いお薬です。
向いている方
- 毎日飲み薬が飲めるかた
- 保険治療やいろいろな治療を試したが効果が得られなかったかた
向いていない方
- 飲み薬が面倒なかた
- 一度で治したいかた
「利点」と「欠点」について
利点
- レーザー治療のように、火傷や色素沈着、痛みなどを伴うことがない
欠点
- 効果の出現までに時間がかかる
- 副作用のリスクが高い
副作用
- 肝機能障害、うつ症状、自殺念慮、日光過敏性、夜盲症のリスクがあります。 また、皮膚、粘膜の乾燥、痒みなどを生じる場合があります。
禁忌
- 妊娠、授乳中のかた(※内服終了後、6か月以降で妊娠を検討してください) 精神疾患のあるかた
服用方法
- 1日1回1錠を服用してください ※にきびの状態、体重によりお薬の量は異なります。
併用注意
- 服用されているお薬がある方は、医師へお申し付けください。 ビタミンA、テトラサイクリン系(ミノマイシン)、ステロイド薬、ピル、高脂血症のお薬は注意が必要です。
料金
| 難治性にきび治療薬(イソトロイン) 1か月(30日分) | ¥9,000(税込 ¥9,9000) |
| ※お取寄せの薬剤となります。別途 取寄せ料 ¥1,000(税込 ¥1,100)を頂戴しております。 | |
難治性ニキビ
| 施術内容 | ビタミンA誘導体を含む内服薬で、皮脂を作る皮脂腺を縮小させ、 角化を良く背させる事でニキビの改善効果が期待できます or 皮脂の分泌を抑える働きや抗炎症作用、毛穴つまり、ターンオーバーの促進などの 働きによりニキビのお悩みにアプローチします |
| 使用機器 | トレティバ(イソトロイン製剤) |
| 承認状況 | 国内未承認 |
| 副作用・リスク | 一次的なニキビの悪化、粘膜・皮膚の乾燥、肝機能障害、胎児への催奇形性などの影響、 精神疾患を生じる場合があります |
| 平均的な費用 | 9,900円(1か月) |
| 平均的な治療回数 | 3か月 |
| 入手経路 | 当院医師の判断のもと、製造国インド、オリーブヘルスケア社の薬剤を個人輸入しています。 個人輸入された医薬品等の使用リスクに関する情報はリスクが潜む個人輸入 https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/ イソトレチノインの個人輸入について厚生労働省の注意喚起 https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/kojinyunyu/050609-1b.html |
| 国内の承認医薬品等の有無 | 同程度の効能・効果で承認されている国内承認医薬品薬剤はありません |
| 諸外国における安全性等に係る情報 | トレティバの成分であるイソトレチノインは米国のFDA(食品医薬品局)など諸外国で承認され、難治性ニキビの治療に使用されています |
▼ニキビ内服
ビタミンC(シナール)
ビタミンCは-アスコルビン酸としても知られ、食べ物やサプリメントでも一般的に摂取しているビタミンです。抗酸化作用をもち、シミ・色素沈着の原因となる活性酵素をおさえる働きがあります。
ビタミンB2・ビタミンB6(ビフロキシン)
ビタミンB2・B6を配合した複合ビタミン剤です。 身体の新陳代謝を正常に保つ働きをもつビタミンB2は、口内炎、湿疹等の予防及び治療、また毛穴つまりの予防、皮脂分泌を抑えニキビを出来にくくすることが出来ます。
補酵素として整体ないの種々の代謝に関与する活性型ビタミンB6は、皮膚や粘膜を作り、ニキビの原因である皮脂分泌を抑えニキビを出来にくくする事が出来ます。ニキビの炎症でダメージを受けた肌はメラニン色素が生成され色素沈着を起こす場合がありますが、活性型ビタミンB6によりターンオーバーを正常化します。ビタミンB6が不足すると肌荒れを起こしてしまいます。
向いている方
- 毎日飲み薬が飲めるかた
向いていない方
- 飲み薬が面倒なかた
- 一度で治したいかた
「利点」と「欠点」について
利点
- レーザー治療のように、火傷や色素沈着、痛みなどを伴うことがない
欠点
- 効果の出現までに時間がかかる
- 思っているような効果が得られない場合もある
副作用
- ビタミンC:胃部不快感、悪心、嘔吐、下痢等が生じる場合があります。 ビタミンB2・B6:末梢神経障害(ビタミンB6による手足のしびれ、知覚異常等)を生じる場合があります。
禁忌
- 本剤にアレルギーがあるかた
服用方法
- 1日3回1錠ずつ服用してください
併用注意
- 服用されているお薬がある方は、医師へお申し付けください。
料金
| ビタミンC+ビタミンB2・B6 1か月(28日分) | ¥3,000(税込¥3,300) |
4:ニキビ美容治療
超音波クレンジング(Ultrasonic cleaning for facial skin)
コメド圧出
ケミカルピーリング(TCAピーリング(TCA Peel))
M22フォトフェイシャル(Intensed Pulsed Light)
リジュビネーションレーザー(ロングパルスYAGレーザー空中照射,Longpulse YAG Laser))
イオン導入(Iontophoresis)
エレクトロポレーション(Electroporation for facial skin)
PDT(Photodynamic Therapy)
SKIN MAKE OVER FOR ACNEとは
ニキビ治療に特化した治療コースとなります。
2週に1度の来院でニキビ治療を行います。肌に合わせた治療となります。
月2回の合計料金となります。
| ライトプラン | ¥20,000(税込¥22,000)/1ヶ月 |
| ミドルプラン | ¥30,000(税込¥33,000)/1ヶ月 |
| アクティブプラン | ¥50,000(税込¥55,000)/1ヶ月 |
にきびでよくある質問
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Qにきびがなかなか治りません。どのような治療法がありますか?
A にきびの原因として、下記がが主なものとしてあげられます。
① 皮脂の分泌量の増加(ストレスなどによる心因性のものや、ホルモンバランスの崩れなど原因は様々あります)
② 皮膚のターンオーバー不全
その結果、皮脂の排出が滞り、酸化して炎症が発生。症状が悪化します。
にきびとひとくちにいっても、白にきび、炎症性のにきび、膿んだにきびと種類も複数あります。
それぞれ必要とされる治療が異なります。
お肌の状態を診察させていただいたうえ、根本的な治療を行い、にきびができにくい肌状態にしていきます。
保険診療で行う場合には、内服、外用、もしくは詰まった角栓を出す方法があります。
外用の場合、角質を薄くしてターンオーバーを正常化し、色素沈着の原因、メラニン色素の活性を抑制するクリームをおすすめしています。
保険診療で行うかどうかは、肌状態を診察後、担当医師とご相談ください。 -
QPDT(フォトダイナミックセラピー)治療をすれば、にきびが出来なくなりますか?
A はい。出来にくくなると思われます。
PDT治療とは光治療の一種です。一時的に皮脂腺の活動を抑え、新しいにきびができない期間を作ります。
その間に、すでにできているにきびやにきび跡の治療を行い、にきびのできにくい肌へ導きます。数回繰り返していくことで、良い状態を維持することが出来ます。 -
Qピーリングでにきびが治ると聞いたのですが…
A ピーリングはにきびの早期改善に繋がると考えられますが、必ずしもにきび治療に必要なものではありません。
基本的にピーリングは、角質を柔らかくし、毛穴に詰まった角栓を取り出しやすくすることや、弱い酸の刺激で皮膚の活性化と、ターンオーバーの正常化を促すことを目的としています。
にきびを早く治したい、という場合に、内服、外用などの保険治療とともに並行して行う場合があります。 -
Qにきび跡をキレイにしたいのですが、方法を教えてください。
A 肌表面の凸凹を改善したい場合は、凸の部分を凹の部分に近づける治療が必要です。
効果的な方法としては、TCAのようなディープピーリングか、レーザーで軽く削る方法があげられます。
どちらも施術後1週間かさぶたとなり、そのかさぶたが剥がれたあとも2~3ヶ月は赤みがのこる可能性があります。
その間は、美白剤ハイドロキノンと肌の再生を活性化するレチノイドのクリーム(THクリーム)を使用していただき、色素沈着を予防します。
その後赤みは消えていきます。
