とびひ 膿痂疹

・とびひ 膿痂疹とは

とびひとは伝染性膿痂疹(のうかしん)の通称で、細菌が皮膚に感染することで引き起こされる病気です。

火事が”飛び火”していくように接触した部位へ症状が移ることから「とびひ」と呼ばれるようになりました。

水ぶくれになる水疱性膿痂疹とかさぶたができる痂疲性膿痂疹の2種類があり、原因となる菌が異なります。

・症状

水疱性膿痂疹と痂疲性膿痂疹によって症状は異なります。

①水疱性膿痂疹(水ぶくれができるとびひ)

まず赤みやかゆみを伴う水ぶくれが現れます。それがだんだんと膿んできて破れると皮膚がめくれてただれます。

このときに水ぶくれの中身が別の部位や他者に触れると症状が広がってしまいます。

②痂疲性膿痂疹(かさぶたができるとびひ)

皮膚に膿のある水ぶくれができ、それが破れると厚いかさぶたになります。

強い炎症を伴うことが多く、発熱や喉の痛みを併発することも少なくありません。

・原因

あせもや虫刺されなどを引っ掻いた跡に細菌が感染することで症状が引き起こされます。

水疱性膿痂疹の場合は黄色ブドウ球菌、痂疲性膿痂疹の場合は化膿レンサ球菌がそれぞれ原因菌です。

これらの菌はいずれも常在菌と呼ばれ、人間の体に元から存在しています。

・治療

抗原因菌にあった抗菌薬を服用することで、短期間のうちに治癒するケースが一般的です。

かゆみが強い場合は抗ヒスタミン剤も併用し、掻きむしることによって症状が広がることを予防します。